水口結貴 消費者問題研究会 の日記
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嘘をついて高額布団などを販売した業者が逮捕
2016.11.12
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こんにちは。消費者問題研究会です。
「訪問販売をやめさせる」など、嘘をついて高額な布団類を販売していた業者が逮捕されました。
2016年10月20日、千葉、埼玉、長野の3県警の合同捜査本部は横浜市の寝具販売会社「福寿縁」の代表取締役の男(42)ら、6人を詐欺容疑で逮捕しました。捜査本部によると、被害者は全国約20都県の約900人に上り、被害総額は11億円を超える、ということです。
ほかにも、グループ会社だった訪問販売会社の元代表の男(41)ら5人が逮捕されています。捜査関係者によれば、逮捕容疑は次のようなものです。
2013~15年にかけて、男たちは共謀して千葉県などの40~80代の6人から計約155万円をだまし取った、ということです。
男達は、別の訪問販売会社の顧客名簿を何らかの方法で入手していました。
そして、名簿に載っている人に電話をかけた上で自宅を訪問し「あなたの布団はセット販売になっているので、今後も追加で買わなければならない。弊社で布団を買えば『完了証明書』を出すので追加購入が不要になる」などとうそをつき、布団や健康用品を繰り返し販売していた、ということです。
被害総額は「11億円を超える」とみられています。
千葉県に住む女性(84)は、今回逮捕された男らから布団などを繰り返し売りつけられ、1千万円以上を支払ったということです。
女性は「訪問販売がなくなると思って買い続けた。男たちは味方だと思っていた」と話しているようです。
こうした「次々販売」を巡る被害は後を絶ちません。
特に「高齢者」が狙われています。他にも例えば、以下のような被害例もあるようです。
高齢の女性は一人暮らし。見知らぬ若い男女2人組が自宅を訪ねてきたのは3年前のことでした。
「敷布団の下に敷く良いマットがあるんです」と現物を差し出されて購入を迫られました。断っても、断っても帰ってくれなかったそうです。
仕方なく現金10万円を渡して、マットを1枚買いました。しかし「怒られる」と思って、同居している息子には、言い出せませんでした。
数カ月後、別の男3人組が自宅を訪ねてきました。そして、「高い物を買わされて困っていませんか。お金をいただければ業者が来ないようにできます」と説明されました。
この日も現金を渡しました。
すると、男たちはまたやってきて、「皇族が使っている布団がある。買えば訪問販売の『完了証明書』を出します。すると、もう訪問販売を受けることはなくなります」と説明しました。
女性は結局、1枚約100万円の布団を3枚、購入したということです。